発見されてからはや半年以上、、、無限にオクレ兄さん(怪しい赤いクスリのこと)効果を持続できるという画期的(壊滅的?)な技をここに報告する。

論文資料

今回はポン吉氏がノリノリで論文風に書いてくれたのでちょっと見づらいかもしれません。ようやくHTML化が完了しました。

スペランカー最新技術調査専門委員会最終報告
オクレ兄さん永久持続理論

ポン吉、マツマツ、はるゆき、しんまさ
クソゲー処理概論

Abstract

In this paper, we represent the EOM (Endless OKURE Mode) theory. In recent years, a demand for the high-speed movement technology rises between spelunkers. The EOM can make an effect as the solution method. We argue the usefulness and the problems, and show the effectiveness. We believe the EOM will rescue many spelunker junky.

キーワード: 調査専門委員会、スペランカー、オクレ兄さん、死亡、ゲームオーバー

1. まえがき

1996年8月、多発するスペランカーの死亡事故を問題視した政府の要請により、スペランカー学会が発足された。以来、各機関により生存技術の研究がなされ、スペランカークリア人口の増加と死亡者数の減少を達成するに至った。しかしながら、更なる恐怖心を得ようと「オクレ兄さん」を乱用するオクレ依存症候群 ODS (OKURE Dependence Syndrome) が発生し、新たな社会問題となった。

「オクレ兄さん」は、肉体に強烈なスピードをもたらす反面、制御不能領域の増加という副作用を持つ。初級、中級プレイヤーは命を落とす可能性が非常に高い。学会では「オクレ兄さん」の乱用を控えるように警告を発するか、ODS下での生存技術開発を推進するか議論がなされたが、後者を選択することで一致した。

現在ODS状態での外乱に強い近代制御理論が確立されつつあり、オクレ時間長時間化技術 (Endless Okure Mode: 以下EOMと略記) への社会的な要求が高まっている。今回我々はこのEOM基礎理論を構築したので報告する。また今回の理論による問題点、また実用性について検討を行ったので報告する。

スペランカークリア人口の推移を示す棒グラフ
Fig1. スペランカークリア人口の推移。

2. オクレ依存症候群

オクレ依存症候群についての症状を下記に示す。

オクレ依存症候群 (ODS)
一連の行動、認知及び身体的現象。オクレの反復使用後に現れ、典型的にはオクレ摂取を強く渇し、使用の制御が困難になり、死亡多発の影響があるにも関わらず持続して使用する。またスペランカーに関して他の活動や義務よりも一層高位の優先権を与え、耐性が亢進し、時に身体的状態を示す。

現在WHOの国際傷害疾病分類第0xF5版 (ICD-0xF5) において、スペランカーにおける「オクレ兄さん」の使用は「精神作用物質による精神及び行動の障害」に分類されている。

オクレ依存度判定法 PTOD

オクレ依存度判定法 PTOD
Ponkichi Test for Okure Dependence (Spelunker Society, 2000)。4点以上は重症のオクレ依存症とする。

  • 一回のプレイで何回オクレを取得しますか。10個以上 (3)、5個以内 (2)、3個以内 (1)、取らない (0)
  • スピードアップによるロープのショートカット、滝のエレベータにおけるジャンプなどの危険行為をすることが多々ありますか。はい (1)、いいえ (0)
  • オクレ効果中に死ぬことはありますか。まず死なない (1)、むしろゲームオーバーまで死ぬ (0)
  • 人数アップのアイテムよりもオクレが出現したときのほうが嬉しい。はい (1)、いいえ (0)
  • 残機数0人の時でもオクレを取りますか。はい (1)、いいえ (0)

以上示したオクレ依存症候群 ODS において、副作用にうち勝つだけの技術力をもつプレイヤーは、是非今回提案するEOMを発動してもらいたい。

3. EOM理論

この理論は「プレイ中に二つのオクレを発生させる」ことが大前提となる。その状態で一つのオクレを摂取し、高速移動状態へ移行する。そしてオクレリミッターが発動し、効果が切れる瞬間、すなわちオクレ状態での最後の1フレームに2つめのオクレを摂取する事でスペランカー体内でリミットブレイクが生じ、永久的なオクレ効果を得ることが可能となる。

しかし、このタイミングが非常にシビアであり、ミラクルから1UPを取る以上のレベルが要求される。効果の切れる瞬間の1フレームでもずれれば、EOMは発動しない。実際にフレーム単位での動作が可能なプレイヤーは皆無に等しいと思われるので、BGMの情報をフィードバックすることで成功確率は向上する。以降、実現しやすいであろうと思われるフローチャートを示す。

良くわからない人はこちらで実際にムービーを見て動作を確認して下さい。

EOM理論発動までの手順を示すフローチャート
EOM理論発動までのフローチャート。

注: EOM発動にはBGMの切り替わりポイントを利用するため、お化け出現によるBGM変化を防ぐ必要がある。そこで、お化け発生抑止理論から導いたフローを以下に示す。しかしこの理論は未完成であり、1面スタート時のみ有効なため詳しい説明は割愛させてもらう。

  1. ゲームスタート。
  2. 1層目のアイテムを取る。
  3. 2層目にいってツタの横に薬を出し、1匹目のお化けを倒す。まだ薬は飲まない。
  4. 3層目で2層目に薬を出して飲む前に、2匹目のお化けを倒す。
  5. 3層目の薬を取ってパワーアップし、効果が切れる前に2層目の薬の前まで移動。
  6. BGMが切れる1フレームの瞬間にアイテムを取る。
  7. 成功すると薬の効いているときのBGMのラストが微妙に変化する。
  8. その後永久的なオクレ効果が実現。

成功率の推定

以上のような手法でOEM理論を実証することができる。次にこの理論の成功率を推定する。

  • 一つ目の隠しアイテムでオクレの出る確率: 1/4
  • 二つ目の隠しアイテムでオクレの出る確率: 1/4

熟練者でも隠しアイテムで任意のアイテムを出すのは非常に困難なため、初心者のオクレ出現確率は全くの運と仮定し、1/4とした。この段階で既に6%の成功率である。

  • 二つ目のアイテムをBGMが切れる瞬間に取得出来る確率: n

とした場合、EOMの成功率は次のように表される。

EOM成功率 = (1/4 × 1/4) × n × 100 [%]
運に依存 × 技術力に依存

例えば初心者がBGMが終わる瞬間を狙える確率が1/30とすると、成功率は 1/16 × 1/30 = 1/480 (= 0.2%) となる。要は480回リセットしてやり直せば1回はEOM理論を実証することが出来る確率である。

次に上級者の確率としてミラクルの成功率80%の末期的プレイヤーを想定した場合、1/16 × 0.8 = 1/20 となり、20回くらいやり直せばこの理論を実証できることとなる。EOM実証の確率はプレイヤーの技術力に大きく依存している事が容易に理解できる。

また近年、制御系パッケージを用いたシミュレーション (Emulator) を用いて、この理論を簡単に実証する事が可能となっている。初心者にはこちらでEOM理論を実証することを奨める。ただし不正行為は厳禁である。

4. EOM理論における問題点

以上示したEOM理論により、オクレ効果を永久持続させることが可能となった。しかしこの状態において多々の問題が発生している。特に最大の問題点は、地底探索において探索不能地点が多数存在する事である。図2,3に死亡確定の例を示す。

トロッコから降りた後に死亡確定となる場面
Fig2. トロッコから降りた後死亡確定 (Stage 1)
水瓶に乗っかれずに溺死確定となる場面
Fig3. 水瓶に乗っかれずに溺死確定 (Stage 3)

洞窟探索が不能になる箇所が多々確認されているため、いったんEOM効果を消す必要がある。このEOM効果を消すためには、次の3つの手段のみ現在確認されている。

  1. もう一度オクレ兄さんを体内に摂取する。
  2. 一周する。
  3. ゲームオーバー。

現在これらの問題点を解決するべく研究が行われているが、決定的な解決策が見つかっていないのが現状である。

とにかく条件を揃えるのが大変な割に不毛な技であるが、「High Risk High Return」である末期的スペランカーにとっては非常に魅力的ではないだろうか。

5. 結論及び今後の課題

近年の生存技術向上に伴う高速探険技術の要求に応え、リミットブレイクを利用したEndless OKURE Modeへの移行を実現した。

このEOMを実現させる手段として、オクレを二つ出現させて一つ目のオクレ効果が切れた瞬間に二つめのオクレを体内に投与することで、永久的なオクレ効果が得られることを明らかにした。

しかし実際にEOMを発動させるのはかなりの技術力と運を必要とするため、初心者の場合約480回に1回の成功確率、また末期的上級者でも20回に1回の成功率にとどまる事が判明した。

今後の課題はEOM効果のON/OFF制御を実用レベルまで引き上げることにある。これにより高速洞窟探検時代が訪れると考えられる。今後の更なる研究に期待したい。

参考文献

  1. T. Martin, "How to Walk to Center of the Earth for Spelunker."
  2. "クソゲーマー増加に伴う社会的問題とその現状," ファミ学論(A), vol.J78-A, no.4. pp.1139-1143, April 1998.
  3. B. Jack, "A mystery of the human body," International Medical Society Trans., vol.007.
  4. K. 西城, "ドーピングが人体に与える影響とその効果."
  5. 磯部 強, "嗚呼、オクレ兄さん," マッスル社, 東京, 1995.
  6. ポン吉, "非ランダムアイテム理論."
  7. マツマツ: 「速く動こうとするな。速いのだと知れ」マインド社, pp86-89 (1999)